経験の中で自然につながった
豊富な知識と地域医療への道。
僕は元々、開業することはあまり考えていなかったんです。岐阜と東京の研究所から地域医療を担う中核病院を経て、専門外の疾患を含む臨床経験が開業への自信ときっかけに。「可児とうのう病院」では不定愁訴やがんの患者さんも多かったので、他院の心療内科や緩和ケア科にも通って勉強しました。専門の血液内科は白血病を中心に、抗がん剤治療に伴う全身の臓器の不具合などもほとんどは自分たちで診るんです。その時々で必要に迫られて学んできたことが積み重なって、いつの間にか開業に役立つスキルも身につきました。
開業を後押しした
「V・drug」との信頼関係。
自宅から近いエリアで物件を探し始めていた中、たまたま「V・drug 光が丘店」の真横に空き物件があり、本部に問い合わせをしたのが始まりです。決定までに至りませんでしたが、担当者さんの人柄を信頼し、引き続き物件を探してもらうことに。名古屋市千種区はそもそも空いている土地が少なすぎて、めぼしい物件があっても駐車場がなかったり、なかなか思うようにいかないところで、今回の承継の話をいただきました。30年間ここで幅広い診療を行われてきた前院長の山本先生は「内科全般を診られる人」という希望で、僕の方も立地や地名、周辺の雰囲気が気に入ったので、そこからはトントン拍子。すんなりと受け入れられたのは、担当者さんへの強い信頼感があったからでもありますね。
患者を引き継ぐという
承継ならではの重み。
承継の本契約をしたのが2022年1月末で、開院が同年の4月。院内もスタッフもすべてそのままで、看板と医師だけが変わっている状態で完全にアウェイでした。既存の患者さんは長年通われている方が多いですから、データを読み込んで予習・復習するだけでも時間がかかりますし、契約の名義変更や料金の支払いなど、診療以外の細かい仕事も山積み。最初は本当に大変でしたが、元々患者さんの数があることは承継ならではの利点ですし、前の先生が「今度来る先生、良い人だよ」と患者さんたちにおっしゃってくれていたおかげで、ありがたいことにあまり抵抗なく受け入れてもらえたと思います。そして、10月に改装工事をスタート。診療を止めずに2階から取り掛かり、一旦クリニックを2階に移して1階に着手、翌年1月にリニューアルオープンしました。開院して間もない改装はレアケースですが、実際の診療で患者さんのニーズが把握できたので、超音波(エコー)検査やホルター心電図といった機材を過不足なく整えることができました。女性用とバリアフリーの2つのトイレも要望に応えています。
地域の人々を支える
完結型の一次医療を。
内科・糖尿病内科・脂質代謝内科・漢方内科・血液内科・緩和ケア内科・小児科を標榜し、総合内科として疾患を問わず全部診る。その上で必要があれば紹介する、というスタンスです。別の病院で予約を取って検査に行き、結果を聞いて、となると患者さんの負担が大きいですし、待つ時間もすごくストレスですよね。そうこうしているうちに病状が悪化してしまう恐れもありますから、できる限りの医療設備をきちんと揃えました。心臓の大きさや血液検査の結果に違和感を持って提携先の病院に送ると、手術が必要な疾患が見つかったり、些細なことも見逃さないよう毎日緊張の連続ですが、大きい病院で専門だけを診るのではなく、日常の最前線にいて命を救えることにやりがいを感じます。安心してまかせられるスタッフや「V・drug 天満堂薬局」の存在も頼もしいです。多少マニアックな漢方でも在庫があるのは大手であればこそ、ですね。特別大それた目標などはありませんが、地域の方に「とりあえず行けば何とかしてくれる」と思ってもらえるように、今まで培ってきた学ぶ姿勢で、柔軟な対応と診療の幅を広げる努力も続けていきます。